「富士・箱根バス研修」


開催日:   2013年9月7日(土)

 
訪問場所:富士山五合目、御師住宅、大涌谷等
講師:ランデル洋子、松岡明子、亀井ゆかり、木村光昭

















 
2013年9月7日(土)、「富士・箱根バス研修」が開催されました。講師はランデル先生、松岡先生、添乗業務については亀井ゆかりさん、富士山情報は世界文化遺産ガイドの木村光昭さんが担当しました。参加者43名、スタッフ5名の計48名でバスは満席となりました。途中思わぬハプニングがたくさんありましたが、通訳ガイドとして臨機応変な対応とはどういう行動なのか、身をもって体験できた貴重な研修となりました。なお、本研修は国内旅程管理資格取得の実務研修に充当され、多くの方が「旅程管理主任者資格サポートプログラム(通称:TCSP)」の一環として参加されました。

朝8時、京王プラザホテルを出発したバスは高速道路に入り、さっそく渋滞に巻き込まれました。普段なら避けて通りたい渋滞ですが、GICSS研修にとってはある意味理想的なシチュエーションです。こうした状況でいかにお客様に楽しんでいただくか、また、旅程変更をする際、お客様にどのように説明するかを講師の方々のガイディングデモを通してつぶさに学ぶことができました。事前に体験しておくことで同じ状況に出くわしたとき、きっと慌てずに対処できるように感じました。

バスは富士山五合目を目指して走りましたが、今年は富士山が世界遺産に登録されたこともあり駐車場は満車でした。この日は130台の観光バスが5000人のお客様を連れてきていてここでも渋滞が起きていました。今回は目的地から500mほど手前でバスを降りることになりました。バスで向かう途中、あいにくの霧雨で富士山がどこにあるのかもわからなかったのですが、研修中は幸運にも傘をさす必要もなく、一瞬ではありましたが富士山を眺めることができました。ここでは特別ゲストの木村さんから富士山にまつわる貴重な情報をお聞きすることができました。五合目の土産物店もしっかりチェックすることができました。各自、どのように外国からのお客様をご案内するかをイメージすることができました。

五合目から富士吉田市へ場所を移し、江戸時代に多くの富士講を支えた御師(おし)住宅を見学しました。当時、富士山に登るのは命がけでした。富士講の方々は白装束を身に纏い、遭難してもそのままの姿で埋葬されるようにここで準備をしました。この住宅では体を清めた清水、衣装、食器などを見ることができました。

その後、富士山から箱根に向かいましたが、ここでも渋滞です。行楽シーズンでもあり、人気の観光スポットへ行く際はしっかりと渋滞対策をしておくことが必要だと身を持って実感しました。大涌谷になんとかたどり着き、ここで参加者全員の集合写真を撮りました。箱根では畑宿の寄木細工のお店にも立ち寄る予定でしたが、大涌谷からの渋滞で予定通りの旅程を遂行することが難しくなり、やむを得ずキャンセルすることになりました。

最後は小田原駅で解散しました。渋滞にも巻き込まれ予定も一部変更しての研修でしたがその場その場の状況そのものが学びとなり、先生方の臨機応変なガイディングデモや柔軟な添乗業務対応などを間近に見ることができた充実した研修でした。今後のガイディングにきっと活きてくると確信することができました。このような素晴らしい企画を実現して下さったランデル先生、松岡先生、添乗業務専任講師の亀井ゆかりさん、世界遺産ガイドとして富士山についてわかりやすく解説して下さった木村光昭さん、そして事前の準備や当日の時間調整等をして下さった事務局の皆様に大変感謝しております。ありがとうございました。
<記事:城戸弘明>
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