期待&緊張しつつ研修に参加しました。緊張・・・というのも、「お茶室」、「上質」、「マナー」のキーワードに勝手に過剰反応していましたので。でも実際は期待通り!受付では着物姿のスタッフの方々が対応くださり、講義では宝来先生が上品な薄ピンクの着物に凛とした表情でお話くださり、上質な雰囲気が漂っていました。
座学では、出だしから「通訳だからといってペラペラしゃべらないように」とのアドバイス。(内心)えっ?「茶の湯は語って解っていただくものではなく、感じるもの。」「日本文化(茶道、能・狂言も)は身体で覚える文化。」「ご亭主はお客様をもてなすために心を込めるので、ガイドは出しゃばらず客の立場で受け取ることが望まれる。」茶の湯には日本の文化・美意識・芸術・技術・あらゆるものが入っているのだと認識いたしました。その他、茶道がどれ程魅力的で奥深いか、それをふまえた上でのマナーをたくさん伝授いただき、宝来先生の本物の茶の湯を正しく伝えて欲しいとの思いを感じました。
後半は茶室での茶道体験!手際よく美しい所作で茶が点てられ、客と亭主の言葉少ない落ち着いたやりとりから、座学で教わった「和敬清寂(harmony, respect, purity, tranquillity)」を体感しました。また、先生の静かな英語説明の語り口がその場の雰囲気にうまくマッチしていて、モデルガイディングにも感嘆いたしました。その後、皆が車座になり季節の和菓子と若緑色のお茶を堪能して、研修は和やかに終了いたしました。 <熱田裕里子>
アンケート抜粋
- 茶の湯の紹介をデモンストレーションの側でいつも考えておりますが、今日初めて気付いた事もありました。それは、茶席の客ではなく詳細のデモンストレーションを見る立場ならではの視点に立てたからです。宝来先生の励ましの言葉で、発信していくための研鑽をもっともっと重ねたくなりました。 (H.N)
- 茶の湯が「感じるもの」であることを宝来先生の熱意あるお話から感じ取る事が出来ました。先生がいかに茶の湯を愛していらっしゃるか、また本物をより多くの方に知ってほしいと思われているかが伝わり、その意思を一日本人として私自身も心がけたい、茶の湯を勉強してみたいと思わせて下さいました。 まさに、「おもてなしの心」はガイドが大事にすべき基本であると共に一人の人間として持つべきものですね。 (Y.M)
- ガイドが陥りがちなマナー違反を数多く例示して頂いて、具体的にお茶室でのガイドマナーを習得する事ができました。お茶はceremonyではなくて、心なのだからway of tea
と「茶の湯」を訳してほしいとおっしゃった事が特に心に残りました。 (Y.T)
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