GICSS設立10周年記念 第2回通訳ガイドコンベンション

日時   2014年8月31日(日)
会場   東京ウィメンズプラザ 大ホール (東京・青山)

2014年8月31日(日)、東京ウィメンズプラザ大ホールにてGICSS設立10周年記念 第2回通訳ガイドコンベンションが開催されました。「“今、開幕!活躍のステージへ…”心をつなぐ通訳ガイドに求められるコミュニケーション力とは?」をテーマに、世界に誇れる通訳ガイド像をご参加の皆様と共有しながらガイド力アップのコツやヒントを楽しく学びました。会場は総勢200名を超えるご来場者で満席となり、一人ひとりが通訳ガイド業務に関するホットな話題や業界で高く評価されているGICSSガイド研修の新メソッドに触れる機会を持つことができました。

午前10時、ランデル洋子理事長によるご挨拶でコンベンションが始まりました。GICSS研究会の10年間の歩み、そして将来の目標についてランデル理事長にお話していただきました。続いて、ご来賓の観光庁観光資源課の長崎課長、JATA訪日旅行推進委員会副委員長の座間JTBGMT社長よりご挨拶をしていただきました。その後行われたパネルディスカッションではJTBGMT、東京ヤサカ観光バス、椿山荘コンシェルジュ、そしてGICSS通訳ガイド2名が参加し、仕事のパートナーから見た理想の通訳ガイド像、異業種間で仕事の進める上での悩み、相談、提案など、普段なかなか口にできない本音のご意見を忌憚なくお話してくださいました。午前の部の最後は、「震災時!もし現場に居たら」と題し、GICSS会員の西さん、今井さんに東日本大震災から学ぶリスクマネジメントについて20分間のプレゼンテーションをしていただきました。実際に現場で体験した情報を元に構成され、説得力のある説明に多くの参加者が熱心に耳を傾けていました。

午後の部は冒頭、CEL英語ソリューションズ最高経営責任者の曽根宏氏にご挨拶をしていただきました。予想もしなかったサプライズな登場に会場全体が拍手喝采につつまれました。続いて、CEL英語ソリューションズ最高教育責任者でNHKトラッドジャパン講師でもある江口裕之氏の講演が始まりました。「通訳ガイドに求められる表現力」と題し、通訳ガイドがこれから目指すべき方向性について熱く語っていただきました。その後のプログラム「ネットで繋がるガイドと世界」では初めにGICSS会員の平野さんが、インターネットを使ったお客様との受注獲得経緯等についてご自身の経験談を披露していただきました。そして、トラベリエンスの橋本様より、通訳ガイドのネット受注システムについてご説明していただきました。今後拡大が期待される新システムに多くの参加者が関心を寄せていました。

休憩を挟み、「人生いろいろ、ガイドもいろいろ、キャラ別ガイド、技磨き」と題し、GICSSの谷田講師、金講師、会員の千田さん、木脇さんにご登場していだきました。自分の得意とする分野をテーマにモデルガイディングをし、さらにとっておきのジョークネタも披露していただきました。会員の皆様から集めた「懺悔の木」からもいくつか話題をピックアップし、多くの通訳ガイドが抱える悩みや解決策について、会場の皆様と話し合うこともできました。最後は大スクリーンを使っての「京都バーチャルガイド研修」を玉田講師が実演しました。実際に車窓から見える景色を映像で辿りながら京都の街並みをガイディングするこの研修は実践さながらの臨場感溢れた場面展開が魅力で、GICSSの新たな研修スタイルとして大きな注目を集めました。

締めくくりのクイズ大会ではガイディングにまつわる難問に皆さん果敢に挑んでいました。和やかな雰囲気となったところで松岡副理事長より閉会のご挨拶となりました。東京オリンピックを6年後に控え、今通訳ガイドに求められているのは単なる知識情報の発信力だけでなく、お客様はもとよりビジネスパートナーや周囲の人的環境をつなぐコミュニケーション力であることを改めて認識できた有意義な日となりました。今回、関係各社の方々やGICSS会員の皆様のご理解、ご支援をいただき、このコンベンション開催を実現することができました。そして、このような機会を与えてくださったご来場の皆様、ご来賓、ご出演の皆様、ならびにスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。 ≪記事:城戸弘明≫